浅野川 中の橋能舞台


起伏に富む金澤旧市街のお月見は、日によって時間によって
「天空の様々な位置に浮かぶ月を、様々な前景の中に配置して」味わうと一層楽しい。
「今日の月の出は何処で眺めよう・・・天頂にかかる頃なら彼処がいいかな・・」
などと思案を巡らし、その場所へ向かって歩きながらも、その道すがらまた新たな
「思いがけない美景」に出会えたりする。
「月はどこまでも一緒についてくる」のではなく「いなくなったり現れたり」を繰り返しながら様々な構図をとって私達を楽しませてくれる。
これもそういう風景。
眩い十二夜月が、尾張町裏手に繁る木立の「稜線」上に浮かんだ「金澤らしい月景色」
正面の松がちょうど能舞台鏡板に描かれた「老松」の様に見える。
(元来、能では「神前で舞う」という意味合いを込め、神の象徴として「老松」の近くに舞台が設置されるコトが多かったらしい)
「このまま能が始まらないかな。薪能もいいけど月光能はさらに素敵だろうな・・・今にも能面を付けたシテが登場しそうだ・・」
そんな夢想をしながら佇んでいると現実と夢幻の境が少しずつ曖昧になってくる。
月を巡る金澤の夜歩きは現実と夢幻を行ったり来たり。
(07年6月28日午前0時31分撮影)
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浅野川 日暮れ前の水涼み


浅い浅い浅野川、その優しい流れは浅野川大橋をくぐる辺りでグッと速度を落として深さも増し(二本下流、小橋下の可動堰が流れをかなりせき止めるため)主計町の下を通る頃は湖の様な水面を見せるコトも多い。
ここはその一つ手前、枯山水をモチーフに金澤らしい工夫の施されたスペースのある、浅さと水流が丁度いい梅ノ橋の下流。静かに一人読書する、自転車でちょっと遠方から訪れたっぽい人、川面を眺め延々寄り添う二人、時間を決めるでもなく落ち合う犬を連れた人達、ガイドbook片手の旅行客、着物を粋に着こなす初老の男性、髪を小綺麗にアップにした近所のおばあさんが孫を連れて、夕暮れにもなればビール片手の外人達のグループも毎日の様に現れる。
子供達、小〜中学生のグループもカリキュラムの一環として先生引率の元、またこの様に何かのサークルで連れ立ってやってくる。
まだまだ日がかなり長い7月の始めの頃の6時過ぎ、10人くらいの中学生のグループがワイワイ言いながら水涼みをしている。自然が作った曲線と人が作った曲線が入り乱れて構成されている美しく調和のとれた風景の中に子供達が加わり出現した印象的な「夏の画」
その「画の中の子供達」には多分一生心の何処かに残る体験の最中でもある。
この瞬間には思いも寄らないだろうけど。
2011年7月8日午後6時14分撮影
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晩春の月 犀川御影大橋

 秋の真ん中の満月もモチロン素敵だけど、春の月もそれに負けず劣らずいいモノ。日増しにぐんぐんと命が盛り上がっていく季節の入り口。濃く香る大気の中、刻々と色を変えていく空をバッグにドンドンと輝きを増していく数十分の天体ショー。
 寒くもなく暑くもなく月の美しさに集中出来るこの頃がホントはお月見のベストシーズンかもしれない。2つの川を始めとして豊富な水面のある旧市街ならではの多彩な月の光景、から犀川下流に昇る月の眺め。
「月の不意打ち 浅野川天神橋」から約30分後、徒歩にしても30分の距離の光景でもある。2016/05/21 19:32:50
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月の不意打ち 浅野川天神橋

 起伏に富む金澤旧市街では月は突如として姿を現して私達を驚かせる。思わず「えっ!」と心の中で声を発してしまう嬉しい不意打ち。空の明るさとほとんど変わらないこの季節この時間ならなおさら。
 山の端から密かに、気配を消しながら上がってくる刺客の見事なお手並みをただただ拝見。同時に「これから輝きを増しながら展開する多彩な光景」にも思いを馳せる。2016/05/21 19:01:00 撮影
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夕陽映え満開桜 浅野川

 穏やかな夕暮れを迎えつつある浅野川、ほぼ満開、枝の間の空間を埋め尽くさんばかりにびっしりと咲く花々の中ほどに淡い夕陽の紅が真っ直ぐに差し込んでこの時だけの不思議な立体感。桜色といえばピンクっぽい色を思い浮かべる人も多いだろうけど実際はだいぶ白に近い淡い桃色。春の光の変化を反映して様々な表情を魅せる。幾重にも折り重なって光を透過させながら段々と闇に沈んでいく・・その手前、満開の桜がみせる今日この時だけの(この時にたまたま梅ノ橋から桜を眺めていた人だけが観られた)美しさ。2016/04/05 18:02:01撮影
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夜桜影絵 金沢城二の丸広場

 毎年もっとも桜が美しい期間に(大体一週間強)兼六園が夜まで無料開放になるのに合わせ金沢城公園も夜間まで延長開園になる(こちらは通年無料)。ライトアップされる内堀沿いの桜並木が特に人気で(お堀を埋め尽くす花びらも見事)毎年多くの観光客、金沢人で賑わう。
 そんな雑踏から少し離れて仄暗い二の丸の芝生広場からこうやって桜に興じているシルエットを静かにに眺めるのもまた花見の一つ。
 めいめいが思い思いの感想を口にする中、あちこちでカメラのフラッシュが光る中「お祭り気分」で桜を楽しむのもいいけど、こうやって影絵の様になった‘人々(の楽しむ様子)と桜’もまた、とても美しい。2016/04/06 20:06:42撮影
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桜覗きの小路 主計町茶屋街


 金沢の桜の味わいは多種多様。犀川右岸桜橋から大橋までズラッと並ぶ桜並木、石川橋から眺める兼六園側と金沢城側、上に下に遠く近く・・ダイナミックに展開する桜絵図、藩政期の頃から桜霞を楽しむために整えられてきた卯辰山、寺町台地斜面の桜、小立野慶恩寺のひっそりと咲く一本の大きな枝垂れ桜、そして主計町茶屋街の細い細い小路を曲がった途端「不意に眼に飛び込んでくる枝」の妖艶さに思わず足を止めてしまう、のも金沢らしい桜の味わい。

 薄暗がりでふと眼に留まる美しさ。桜の精がいたずらっぽく誘っている様な気も。2015/04/10 20:41:22撮影

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金沢城大手門 初冬の真昼


 雨が多い割には日照時間も少なくない(3月から11月までの合計日照時間は東京よりも長い。年間でも東京の90%)金澤は実は光の綺麗な街。特に冬の光は柔らかく透明で美しい。

 前日の雨が街全体をすっかり綺麗に洗い、まだ乾き切らないわずかな艶もそこかしこに残る中、真っ白く優しい真昼の光が拡散する様子は冬ならでは。南中を少し過ぎたあたり・・なのに早くも濃い影が伸び始めている。眩しく輝く太陽とクッキリ長い影が作る、冬の真昼のコントラスト。2015年12月02日 12時21分撮影

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金澤逆さ望遠鏡 嫁阪上 晩秋

 旧市街の真ん中を貫く小立野台地の両側に広がる、2つの川がそれぞれ削り出した複雑な地形が最も金澤らしい地域。嫁阪上から犀川方面に広がる街並み、さらにその向こう寺町台地、前田家代々が眠る野田山方面を臨む。
遥か彼方まで見渡している様で、この地点から画面の一番奥に青く霞む山並みの1つ手前(「加賀藩主前田家墓所」とすると)までは直線距離にして3キロちょっとくらいしか離れていない。高低差による錯覚マジック。近くを遠くにみせるので逆さ望遠鏡、とでも言おうか。旧市街ではほんの数分歩くだけで風景が空気がガラッと変わるコトがよくあるけど、それを一括りにしてみたカンジ。角度の低い晩秋の午後の光に柔らかく満たされた穏やかな眺め。

2014年11月22日 15時20分撮影


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主計町茶屋街 旧暦9月14日

 中秋の名月の次の十三夜(旧暦9月13日に昇る月、2015年は10月25日)を「後(のち)の月」と称して(栗などを添えるコトから「栗名月」ともいうらしい)お月見をする習慣があるんだそう(十三夜を愛でるのは日本特有らしい)空模様の変化に富む金澤では「月の膨らみ具合」と同じくらい「どんな雲が出ているか」もお月見を左右する重要な要素。
この日は翌十四夜。「後の月」も見事だったけどこの夜は朧月画が空全体に広がる素晴らしいコンディション。気温も湿度も透明度も香りも、全てが絶妙な中での魔法の様な月の光景。

2015年10月26日18時27分撮影


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