金澤玉響 霞ヶ鏡 兼六園 夏の夜明け


兼六園は一年を通して早朝無料開園を実施している。
特に4月のはじめから8月の終わりまでは午前四時から開園しているので
薄暗いうちから入園してゆったりと夜明けを眺めるコトが出来る。
私のオススメは、13代藩主が霞ヶ池を掘り広げた時にその土で作った栄螺山の上から、
そしてそのふもとの親不知から、空を映して広がる霞ヶ池越しに眺める夜明け。 

卯辰山方面の稜線がだんだん白んでくるにつれ、あちらこちらから日暮が鳴き出し
その合唱が本格的になる頃、アブラゼミ達も加わり・・(秋が近づいてくると虫達も)
そんな音の中、夜明けを挟んで一時間くらいの、その日その日のショー
街の真ん中で毎日繰り広げられています。

思い切ってちょっとだけ早起きして、あるいは・・・
ちょっと酔狂だけど夜通しの旧市街散歩の締めくくりとしても。
金澤の夏の夜明けは素敵な夏の記憶を残してくれるでしょう。
※蓮池門口、随身坂口のみの開門です。あらかじめ地図でご確認下さい。


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金澤玉響 初夏の夕景れ 犀川 上菊橋

夏は特に、朝に夕にダイナミックな変化を見せるコトが多い金澤の空。
こういう夕暮れを味わうには南北に空が大きく開けた犀川は最適。(金澤の二つの川は上流から夜が明け下流に暮れる。これは意外と重要。生理的にも自然だと思いません?)
ゆったり風景を眺めるにはうってつけの、可愛らしいベンチが並ぶ上菊橋から。
犀川は浅野川に比べてもさらに、橋をくぐる毎の風景の変化が大きいけど、この橋上流に、半ば急に広がる風景の広がりは爽快だ。
(この橋の上流からしばらく、犀川は寺町台地沿いを離れて小立野台地との間の平地をユッタリ流れだす。普通に考えるとちょっと逆の様だけど。これも面白い特徴)
上流を眺め、そして振り返って下流(この風景)を眺め・・・そうこうしている間に今度は月が昇ってくる。
空の底が淡く燃え上がる夏の夕暮れ。
(07年7月18日午後7時3分撮影)

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金澤玉響 浅野川 中の橋能舞台

起伏に富む金澤旧市街のお月見は、日によって時間によって
「天空の様々な位置に浮かぶ月を、様々な前景の中に配置して」味わうと一層楽しい。
「今日の月の出は何処で眺めよう・・・天頂にかかる頃なら彼処がいいかな・・」
などと思案を巡らし、その場所へ向かって歩きながらも、その道すがらまた新たな
「思いがけない美景」に出会えたりする。
「月はどこまでも一緒についてくる」のではなく「いなくなったり現れたり」を繰り返しながら様々な構図をとって私達を楽しませてくれる。
これもそういう風景。
眩い十二夜月が、尾張町裏手に繁る木立の「稜線」上に浮かんだ「金澤らしい月景色」
正面の松がちょうど能舞台鏡板に描かれた「老松」の様に見える。
(元来、能では「神前で舞う」という意味合いを込め、神の象徴として「老松」の近くに舞台が設置されるコトが多かったらしい)
「このまま能が始まらないかな。薪能もいいけど月光能はさらに素敵だろうな・・・今にも能面を付けたシテが登場しそうだ・・」
そんな夢想をしながら佇んでいると現実と夢幻の境が少しずつ曖昧になってくる。
月を巡る金澤の夜歩きは現実と夢幻を行ったり来たり。
(07年6月28日午前0時31分撮影)

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金澤玉響 浅野川演舞場 晩春の夕暮れ

延々何キロにも渡ってビューポイントが続く犀川と違って
浅野川では割と短い区間にクライマックスシーンが何度も訪れる。
下流から順に小橋、中の橋、浅野川大橋、梅ノ橋、天神橋、常盤橋、僅か1.6キロ強の間に掛かる6本!もの橋、その上からの眺めの変化(地形と橋の形が奏でるテーマ、折々の季節、時間による光の変化によるハーモニーの重なり)が見せる多様な美しさは金澤の貴重な財産の一つ。この街で暮らす人達の心に日々深く刻み込まれる風景。
これはちょっと曇りがちな晩春の夕暮れ、浅野川大橋に立って上流を眺める・・の図。
諸々美しく整い、灯もともり、濃い緑の香りが漂い、ちょっとウキウキしてくる時間。
これから夜に向け何かの幕が上がる様(舞台が始まりそう、もしくは既に上演中・・・)にも見えるのは私だけ?
ここで夕暮れを過ごす人達は、カップルでも友人同士でも一人でも
風景の一部となってそれぞれ自然と役割を担う・・という意味でも舞台の様であり、
また浅野川の真ん中から金澤を眺めるため特別にしつらえた桟敷席の様でもあり。
(09年6月8日19時22分撮影)

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金澤玉響 天神橋 春の朝

緑や川面がまだ本格的に輝きはじめる前の、透明な朝の時間。
ゆったり天神橋を渡る犬を連れた人の周りにも、夜の間に緑がタップリ吐き出した濃い香りがまだまだ漂っている。
橋の上に見える警備員さんは「工事によって一時的に出現している路面のちょっとした凹凸をお知らせする」ために立っていて、クルマがやってくる度にやんわりと徐行を促している。
目で見ても、実際乗り越えても全然大したギャップじゃないんだけど、穏やかな表情と仕草に促され、思わずユルユルっと通過してしまう。
その昔、この辺りに架かる橋は付近の住人がお金を出してかけた木製の仮橋で、通行料を取ったため「一文橋」と呼ばれていた。(中の橋もそうだけど、複数架かっていたらしい)
警備員さんの仕草を見ながらフト、「その昔、橋を渡る人から料金を取る人の仕草も、こんな‘やんわり’したカンジだったのかな・・・」なんて夢想が過ぎった。
何世代にも渡って人々の営みが積み重なった街のちょっとした楽しみ
10年5月18日7時7分撮影

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金澤玉響 照波春景 浅野川


全国的に天候の優れなかった2010年の春、
金澤の桜も満開を迎えた直後から何日も激しい風雨に曝され・・・・
これはその約10日後、やっと浅野川の水も綺麗になった日。
(川の水は雨が上がってしばらく経たないと綺麗にならないのです)
連日連夜の激しい雨風は、タップリと花を付けた桜の枝を揺らし続け
大分花は散ってしまったけど、それでもまだ夢のような穏やかな景色。
(逆にかなりの悪条件の中、よくこれだけ花が残っていたモノ。
ここには写っていないけど、川辺は綺麗な桜の花弁の絨毯に覆われている
その場に佇んでいる人達にはモチロン、
「きらめくさざれ波を見ながら、桜の下で佇む人達の風景」
を眺めているコチラも、充分に心地良い。
遥か昔から人々の心を癒し続けている水音(微かに聴こえます)
と共に夢の様な、そして何処か懐かしい「照波春景」をご覧下さい。
(タイトルは、この辺りも舞台になった泉鏡花「照葉狂言」に掛けて)
曲はこの流れをず〜っと眺めて、その印象を表現したピアノ曲「Ripple」
アルバムvesperに収録) 2010年4月18日撮影

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